
「偽本(にせぼん)」はきりえやの看板コンテンツのひとつ。自作の紙ブックカバーから始まり、現在は単行本シリーズ3冊(現代書館)を出版。関連展示・フェアを各地で20回以上開催するまで成長しました。
「偽本」ってなに?

偽本(にせぼん)は、ブックカバーです!
偽本 (にせぼん) は、紙でできたブックカバーです。
文庫本や新書に巻けば、中身がどんな本であれたちまち違う本に化けてしまいます。
内容は名作文学、名作映画のパロディ。『罪と罰』が『罪と獏』。『走れメロス』が『ぱしれメロス』に、といった具合です。
タイトル文字や装画はすべてきりえで作っていて、可愛いきりえとふざけたタイトルの組み合わせでくすっと笑える作品です。
ブックカバーなので、中のページに相当するものはありません。外見が全ての作品です。
けれども、「実在の本らしく見せかける」ために、ニセの帯にキャッチコピーやあらすじまで織り込んだ、読んでも楽しめるものになっています。
材質は本屋さんで包んでくれるものとほぼ同じですので耐久性はそれほどありません。けれども装着中は、お値段以上の面白さを約束します。
ラインナップは文学編・映画編あわせて290種(※2025年6月現在)。
偽本ブックカバーはきりえやの出店イベントならびに展示・フェア「偽本まつり」会場、オンラインショップ(準備中)にてお買い求めいただけます。
1枚187円(税込み)です。
オリジナル「偽本ブックカバー」

きりえやONLINE SHOP 「偽本ブックカバー」
偽本ブックカバーの販売ページです。〈現在準備中〉
フルカラー印刷で、単行本ではわからない微細な色が楽しめます。
丈夫なクラフト紙を使用しており、お好きな文庫本に装着して使用できる商品です。
これから順次追加、ゆくゆくはこちらから全種購入できるようにする予定です。
特徴

①目を引くきりえ
タイトル文字と装画、それに裏表紙のアイコンはすべてきりえです。
可愛かったり、おかしかったり、かと思えば妙に気張ったものがあったり、きりえの持つ線の強さ・インパクトが印象に残る表紙を生み出します。
またその素朴な味は、ともすれば高尚で近寄りがたい印象を与える名作文学の世界を、ぐっと身近で親しみやすいものに感じさせる効果があります。
偽物だけど。

②タイトルと帯コピー(ネタとツッコミ)のコールアンドレスポンス
ニセの帯部分に配したキャッチコピーが好評です。
コピーはタイトルと同時に心に浮かんだ、もうひとりの僕のつぶやきをそのまま書くことが多く、自然とネタに対するツッコミのような形になっています。
ネタ、絵、帯ツッコミ。それに帯裏につけたあらすじやもらっても困る初版特典などを加えた多数の要素を組み合わせ、必ずどこかで笑いをとりに行く貪欲なスタイルの作品です。
使い方あれこれ
①電車で(ご自分で使用)
お気に入りの文庫本などに偽本ブックカバーを装着、通勤通学のお供にぜひご利用ください。
特に電車でガバっと広げれば、周りのかたの二度見を招くこと請け合いです。
②ライトでふざけたプレゼント
原作本を偽本で包んで…読書会の話題作りに…あるいは借りた本を返す際に…
など、本好きなお友だちへのライトなプレゼントとして偽本ブックカバーはいかがでしょう。
1枚187円(税込み)ですので、シャレとして渡すには重すぎない最適な価格のお品です。
③コレクション
ありがたいことに「作品」としてコレクションしてくださる方もいらっしゃいます。
今も展示ごとに新作を発表、ラインナップは増え続けていますので、追いかける楽しみをこれからもご提供いたします。
A4版ファイルにぴったり収まりますので、集めればアルバムのように楽しめます。
まさかの単行本『きりえや偽本大全』シリーズ

なんと偽本が『本』に!?
もともとは書店で展示する際に、本にちなんだ自作グッズを出そうとシャレで始めた「偽本」。
受けが良いのでシリーズ化、だんだん種類が増すにつれ「バラで追うのは大変だから、まとめて本にしてほしい」との声も増えていきました。
幸いにも伴走してくれる担当編集さんが登場し、2021年から3年間をかけ僕の夢でもあった偽本の単行本、『きりえや偽本大全』シリーズ(現代書館)3冊を刊行することができました。
「偽の本」が本物の書籍になる。まさに嘘から出た実(まこと)です。
現在発売中の単行本『きりえや偽本大全』シリーズ

きりえや偽本大全〜名作文学パロディの世界
2021 現代書館刊。
文学編80種掲載。『長靴をかいだ猫』『ぱしれメロス』など人気定番作品多数収録。

きりえや偽本シネマ大全〜名作映画パロディの世界
2022 現代書館刊。
映画編82種掲載。『2002年普通の旅』『羊たちの親睦』など著者の映画愛満載の1冊。

きりえや偽本図書館〜文学パロディ閲覧室
2023 現代書館刊。
新文学編75種掲載。『普段ダッシュの犬』『鬼平参加賞』など書き下ろしで送る第3弾。
単行本ならではの特徴

①嘘に嘘を重ねた脚注
ブックガイド形式で各作品を紹介する紙面には、オリジナルの偽本カバーにはない脚注コラムがついています。
内容は人物紹介やあらすじの補足、もっともらしい豆知識…とさまざまですが、おおむねどれもほぼ嘘です。
すでに偽本シリーズをご存知の方にも初見の方にも、無駄な読み応えを楽しんでいただけるよう工夫しました。
詰め込み過ぎのきらいもあるので、一気読みせずちびちびと、ゆっくり楽しんでいただければと思います。

②うっかり役立つ原作紹介
各巻の章末には掲載作品の原作紹介を載せています。
限られた字数の中で過不足なく内容を伝えようと、担当編集ともどもさんざん頭を悩ませた結果、宮部みゆきさんの書評では「簡にして要」、図書館司書の皆さんからは「文学(映画)入門書としても有用」とのお言葉をいただき、思わぬ評価に小躍りしました。
意外に役立つ教養書として、ご自宅や図書館に常備していただけると嬉しいです。

③ほんの一瞬業界騒然!? メディアの反響
刊行時にはありがたいことに新聞雑誌など各メディアに紹介記事が多数掲載され、斎藤美奈子さんには週刊朝日、宮部みゆきさんには読売新聞誌上にてそれぞれご寄稿いただきました。
【ご紹介いただいたメディア(一部・順不同)】
「東京新聞読書欄」「朝日新聞読書欄」「 goo いまトピ」「FMえどがわ」「日本経済新聞文化欄」「WEBマガジンDANRO」「CBCラジオ・北野誠のズバリサタデー」「朝日中高生新聞・シショドク」「週刊朝日 (評・斎藤美奈子氏)」「中日新聞読書欄」「ナニヨモ」「読書のいずみ」「読売新聞夕刊・紙WAZA」「 読売新聞朝刊書評欄・本よみうり堂 (評・宮部みゆき氏)」「ダ・ヴィンチ」「WENDY」ほか
④そしてなにより、1作品あたり約28円!
単行本1冊(税込み2,200円)に付き75~82作品を収録しているので、1作品あたりでは26円~29円。1枚(=1作品)税込み187円で販売しているオリジナルの偽本カバーと比べれば破格に安いです。
カラーではない、包めないなどの違いはもちろんありますが、コンテンツとして楽しむにはかなりお得となっています。
※関連LINEスタンプも発売中
フェア「偽本まつり」(新規会場募集中)

文学・映画好きの心をくすぐる「お祭り」
偽本ブックカバーを紹介・販売するフェア「偽本まつり」開催にご協力いただける書店様を募集しています。
偽本ブックカバー誕生時より場所を変えながら、近年ではジュンク堂書店池袋本店ギャラリー〈写真〉を年1のホームグラウンドにさせていただきつつ、途切らすことなく続けてきたイベントです。
2021年から続いた単行本発売を機に内容も更に充実、おかげさまで全国様々な場所からお声がかかるようになりました。
目標は「つねにどこかで偽本が売られている」状態です。
全国にきっとまだ大勢いるはずの、偽本を知らない本好きの人たちと出会いたい。そしてよければ笑ってほしい。そんな夢を叶えるため、一緒にご協力いただける仲間を募っております。
これまでの「偽本まつり」開催地(順不同)
オリオン書房ノルテ店・ルミネ店(立川)、ジュンク堂書店立川店・池袋本店9Fギャラリー、明治大学図書館ギャラリー、函館蔦屋書店、ひばりブックス(静岡)、八戸ブックセンター、平井の本棚、りんがふらんか城ヶ崎文化資料館、京都大学生協ショップルネ、本屋ともひさし(京都)、書泉グランデ、芳林堂書店高田馬場店、紀伊國屋書店上智大学店、文苑堂書店豊田富田店

規模に合わせた内容で
大会場での、壁面全体を販売商品で埋める展示、中小規模のコーナーフェア用の、見本を売り場に並べレジで商品と引き換える方法など、会場規模に合わせ、販売方法や出品点数は変えられます。
ラインナップは、扱い点数やテーマを伺ったうえで、定番人気作を中心にこちらでセレクトいたしますが、リストから担当者様に選んでいただくことも可能です。(「この作品だけは入れて!」というような偏愛リクエストも大歓迎です)
ブックカバー販売と合わせ、単行本の内容を印刷したパネルや、使用きりえ原画等の展示、ならびに偽本以外のきりえやグッズの販売も可能です。イラスト入りサイン本も作成できます(単行本の仕入れ方法につきましては版元とご相談いただく形になります)。
また、会場でのきりえ実演やワークショップも開催できます。
まずはお気軽にご相談ください。
連載のご提案

新作掲載メディア募集中
偽本シリーズの新作を連載させていただける媒体を、紙・Web問わず募集中です。
過去には雑誌『新潮45』にて、
「切り絵パロディ・新世界名作文学選」(2011〜2013 全24回)
「切り絵パロディ・贋作名画大全」(2013〜2016 全38回)
の連載がありました。
終了後はもっぱら単行本と展示「偽本まつり」が主たる新作発表の場となっています。
連載という形でコンスタントに発表する場をまた新たに持てれば、皆さんに楽しんでいただけるとともに、制作継続のモチベーション(プラス生活の糧)にもなります。
文学、映画、あるいはまた別のジャンルのパロディもご提案いただければ検討いたします。
詳しくは以下よりご相談ください。
ご連絡お待ちしています。